日本在来種:トカラ馬(トカラうま)

トカラ馬とは

日本在来種:トカラ馬

トカラ馬(トカラうま)は、トカラ列島(鹿児島県鹿児島郡十島村)で飼育されてきた日本在来種の馬。1953年に鹿児島県の天然記念物に指定されている。
体高は100~120cmと小型で、在来馬の中でも最小クラス。ポニーに分類される。毛色は鹿毛のものがほとんどである。
暑さに強く、古くから農耕や運搬、サトウキビ搾りなどに利用されてきた。

1952年、鹿児島大学の林田重幸教授によって、トカラ列島南端の宝島で確認され、「トカラ馬」と名付けられた。明治30年ごろに喜界島から宝島に移入されたものともいう。
林田教授によって確認された当時、トカラ馬は43頭が飼育されていたが、機械化等によって農耕等に使用されることが少なくなったことから、1960年代にかけて次第に減少し、宝島では繁殖集団の維持が困難となった。
このため、数頭を残して鹿児島県本土の開聞山麓自然公園と鹿児島大学農学部付属入来牧場に移され、保護・繁殖が図られた。開聞山麓自然公園では、2009年2月現在、放し飼い展示が行われている。
1974年には、宝島に残ったトカラ馬はわずか1頭となったが、この馬はトカラ列島の中之島に移され、本土から再移入されたトカラ馬との間で繁殖が行われた。その結果、2007年現在、中之島では約10頭のトカラ馬が飼育されている。
中之島の飼育地は、島のほぼ中央に位置する高尾盆地の牧場であり、ここではトカラ馬が一日中ゆったりと草を食む姿が見られる。
中之島と本土と合わせた総頭数は、107頭に増加している(2002年現在)。また、2007年10月には、上野動物園でオス1頭の飼育・展示が開始されたほか、鹿児島市平川動物公園(メス3頭)でもトカラ馬の飼育・展示が行われている。
しかしながら、トカラ列島でも本土でも、農耕馬としての需要はなく、観光などへの利用についても方針が定まっていない状況であり、トカラ馬の活用は、今後の保護の上での大きな課題となっている。

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