軽種:アハルテケ(Akhal-Teke)

アハルテケとは

軽種:アハルテケ

アハルテケ(Akhal-Teke)は、国章にあしらわれているトルクメニスタン原産の馬の品種。
スピードと長距離の持久力で知られる「黄金の馬」は、過酷な気候に適応し、現存する最古の馬種のひとつと考えられている。
現在世界で約3500頭のアハルテケが、トルクメニスタン、ロシアの他ヨーロッパ、オーストラリア、北アメリカでも育成されている。

この品種はロシアで人気となり、国立牧場で育成繁殖が確立した。多くのアハルテケが北コーカサス山脈のテルスク牧場で生産され、後にダゲスタン牧場にヘッドブリーダーのウラジミール・ペトロヴィチ・シャンボラントと移った。
体高は14.2ハンドから16ハンド(およそ144~162㎝)で、鮮明な金属光沢のある金色の河原毛や、月毛の個体で有名である。しかし他の毛色も認められ、鹿毛、青毛、栗毛、佐目毛、芦毛も発現する。
アハルテケを最も明白に定義付ける特徴は、その被毛の自然な金属光沢である。
「きらめき」は特に明るい鹿毛や月毛、河原毛で見られる。この色パターンは砂漠でのカモフラージュとして機能したと考えられている。河原毛と月毛を生じさせるクリーム色遺伝子が、時に佐目毛を生じさせる希釈遺伝子となっている。
アハルテケは、薄墨毛あるいは粕毛遺伝子は持たないと考えられている。

アハルテケは真っ直ぐか僅かに凸面の素晴らしい頭部と、長い耳、アーモンド型の眼を持ち、たてがみと尾は通常まばらである。
長い背中は軽く筋肉質で、平らな尻と長く直立した首につながっている。アハルテケは傾斜した肩と薄い皮膚をしていて、強く丈夫で申し分のない四肢を持っている。
胸は深く、グレイハウンドの馬版ともいうべき細い体躯と胸郭がある。これは長距離の持久力のために改良された馬に特有の形態である。アハルテケは活発敏捷で、ひとりの人間にだけ懐くと言われている。

この品種は、十分な食物や水なしで生活しなければならないトルクメニスタン地方の過酷さに適応し、タフで丈夫である。これはこの馬をスポーツ向けにもした。
1935年、トルクメン人の騎手団がアシガバートからモスクワまで2500マイルを84日で走破したのが示したように、この品種には大きな持久力がある。
この行路には235マイルの砂漠を含んでいたが、水なしで3日で横断した。
アハルテケは障害飛越競技馬としてそのフォームと優美さでも知られている。

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