中間種:ハクニー(Hackney)
ハクニーとは
ハクニー(Hackney)とは、中間種、乗系種に分類される馬の品種の一つ。「ハクネー」とも言う。
体高は140~153cm。イギリス原産。被毛が美しく、栗毛、鹿毛、黒鹿毛と青毛の毛色を持つ。
小さな頭に小さな耳、大きな目が特徴。首は長く、肩に対して垂直に立ち上がっており、筋肉の発達がよい。四肢は短くコンパクトな体型で後肢が特に強い。尾が高い位置についている。
頑健で持久力に富み、勇気があり、馬車を引かせてもスピードと持久力が落ちない。
自動車が普及するまでは、道路交通の主役であった。軍馬としても極めて需要が高く、強健な後肢で立ち上がり敵の騎馬を威圧し踏倒す馬術が取り入れた。現在では主に馬車競技で用いられる。
ハクニー歩様という脚を高く上げて馬車を引く優雅な仕草で知られ、馬車用としては最上級の品種。馬車競技に用いられるため輓系とされることもある。
常歩(なみあし)で肘と膝を高く挙げ、直線的で確固とした優雅で芸術的な歩様はハクニー歩様と呼ばれ、競技の審査で最も重要視される。
バレリーナにも喩えられるこの特徴的な歩様を際立たせるため、蹄は長く伸ばす。歩様は左右にぶれてはならない。ハクニー歩様はハクニーのみならず、イヌなどのほかの家畜動物の芸術的審査を行う場合も重視される。